ニュースタイルホールディングスでは知見の向上を通じて業務推進力を高めるため、勉強会を行っています。2009年前期での実施では証券取引所の現状や戦略を見てゆきます。
日時:2009年4月10日
場所:株式会社ニュースタイルホールディングス 会議室
主催者:株式会社ニュースタイルホールディングス 代表取締役社長:中村創
以下議事録(テキストより)
(1)国内外の取引所の動向
今、取引所の周囲ではどのようなことが起こっているのでしょうか。昨今の取引所を取り巻く環境は、劇的な変化を遂げています。まず、国内では、1998年の「金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律」の施行以降、取引所集中義務の撤廃や、最良執行義務の導入などが行われました。その結果、上場銘柄の取引所外取引の場として私設取引システム(PTS)が設立されるなど、取引所間の競合に加え、新たな競争が生まれています。さらに、2007年12月に金融庁から公表された「金融・資本市場競争力強化プラン」では、株式・債券や金融デリバティブから商品デリバティブまで総合的で幅広い品揃えを可能とするための制度整備の方針が示されており、これが実現すると商品取引所との新たな競合も発生することになります。☆株式会社ニュースタイルホールディングス☆
一方、海外でも、2007年4月にNYSEグループとユーロネクストの統合が行われ、また、同年7月にはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)とシカゴ・ボード・オブ・トレード(CBOT)の統合が行われるなど、取引所間の合従連衡の動きは国境をも越え、その激しさを増しています。このように、国内外の取引所を取り巻く環境は急速かつ大幅に変化しており、市場間競争はますます激化しています。☆株式会社ニュースタイルホールディングス☆
(2)東証グループの戦略
こうした状況の中、東証は何をしようとしているのでしょうか。昨今、「金融・資本市場を強化し、世界の中での中核的な金融センターを目指す」、「『貯蓄から投資へ』の加速」、といった政府による諸施策が展開され、東証は、我が国のセントラル・マーケットとして、国内外における資金連用及び資金調達を支える重要な機能としての役割を担っています。東証グループでは、2008年3月に2008年度から2010年度の3か年の中期経営計画を策定し、その施策の推進を通じた競争力の強化に取り組んでいます。以下では、東証グループの戦略と最近の取組みについて、中期経営計画に沿って紹介していきます。☆株式会社ニュースタイルホールディングス☆
@経営ビジョン
まずは東証グループの長期的な経営ビジョンである、目指すべき将来像とその 基本戦略を見ていきましょう。☆株式会社ニュースタイルホールディングス☆
東証グループは、将来的に目指すべき姿として、「ユニバーサル取引所(Uni−versalExchange)への進化」を掲げています。
「ユニバーサル取引所」とは、「世界中の投資家や上場企業が集まる市場にしたい」という思いと、「売買から決済までのバリュー・チェーンを揃え、あらゆる商品を取り扱う市場でありたい」という思いを網羅的に表現したものです。東証グループは、現物市場とデリバティブ市場を2つの推進エンジンと位置づけ、海外取引所等との戦略的な提携によるシナジー効果を享受しながら、両市場のバランスの取れた成長を実現しようとしています。それによって自らの市場を、あらゆる人々の多様なライフプランに応じた資産形成をサポートできる市場へ、また、世界中の投資資金(リスクマネー)の受け皿となる活力ある市場へと成長していくことを目指しています。☆株式会社ニュースタイルホールディングス☆ こうした将来像の実現は、「取引商品の品揃えの拡充」や「優れた取引システムの提供」といった畳的な側面(量的拡大)と、東証自らがメッセージを発信することによる「上場会社のコーポレート・ガバナンスの向上に向けた支援の強化」と市場や市場参加者の「自主規制機能の強化」といった質的な側面(質的向上)の、それぞれにおいて具体化していく必要があると考えています。この量的拡大と質的向上の達成との相乗効果によりマーケット規模を拡大し、アジアにおける資金循環の中核市場へと成長することを基本戦略としています。☆株式会社ニュースタイルホールディングス☆A重点戦略
上記の考え方をベースとして、今後3か年で取り組むべき重点戦略とそれを達成するための施策を掲げています。重点戦略は、「基本戦略」に掲げた「畳的拡大」と「質的向上」、そしてその両方の土台となるものの3つのテーマに分けています。
ニュースタイルホールディングス社員にとっても重要な、理解すべきテーマです。 次回は、個々の具体的な取組みについて見ていきましょう。☆株式会社ニュースタイルホールディングス☆